2005年7月号

市川寿男先生 逝く!



本当に悲しい連絡に絶句してしまいました。2005年7月19日午前7時40分、気管支炎の為に他界されました。7月9日の稽古には元気で来られていたのに、あまりに急なことで実感さえわくことができません。「若さの秘訣は小学生達からエキスをもらってるんだよ!」というのが口癖で、30年以上の長きに亘り奈良尚武館を支え続けて下さいました。若くして道場を引き継いだ私にとって、本当に心の支えであり尚武館にはなくてはならない方でした。
このホームページでも3月にTOPICSに登場して頂いたばかりです。 -->> 3月号
剣道が好きで好きで、30年以上尚武館で竹刀を握り続けられ、奥様のお話によれば、大の剣道好きは幼少の頃からだったそうです。米国の正楽先生のお言葉をお借りすると、「市川先生は偉ぶらず、控えめで、いつもニコニコ されていた人生の大先輩」です。
ひとつ良かった事といえば、寿命と健康寿命が一致していたことです。認知症にもならず、誰にも介護も受けず身の回りのことを死の直前まで自分で行えたのはひとえに「剣道」をこのお年まで続けてこられたからであることは間違いありません。つまり「とても元気なご老人」だったのです。本当に充実した豊かな人生を最後まで送られたことはご本人としてもご家族としてもとても幸せであったと思います。

心からご冥福をお祈り申し上げます。
2005年7月19日  天野秀治

 御通夜 : 7月20日19時より
 告別式 : 7月21日12時より   
 場所 : 近鉄富雄駅北側の「公益社会館 富雄」 奈良市富雄北1−7−7 
        電話:0742−51−3581   FAX:0742−51−3582

7月21日 昨晩の通夜と本日の告別式がとりおこなわれました。通夜には尚武館だけで100名近い出席があり、全員で尚武館の面手拭に名前を書き、市川先生の胸に抱いて頂きました。とても安らかな良い表情で、剣道大好き少年がそのままご老人になられただけに、少年剣士のようなお顔に見えました。多くの子供達にも見守られながら盛大にお見送りをすることができました。会場が溢れんばかりになり、きっと市川先生もお喜びのことでしょう。我々はいつまでも忘れません・・・。しばらくのお別れですが、またみんなで剣を交えましょう! (天野)